2019-09-20マジックの練習方法
マジシャンの練習量は1日に8時間!?マジックの練習について思うこと。
こんにちは!マジシャンのシエルです!
マジシャンとして活動を始めて早11年。最近はマジシャンコンサル業も始め、マジシャンのお悩み解決や相談を受けている中、こちらの質問が
「1日にどのくらいマジックの練習すればいいですか?」
今日はそんなマジックの練習について考えてみたいと思う。
マジシャンの練習時間は1日8時間!?
マジシャンにはマジック好きが多い。(当たり前か…)
そんなマジック好きは朝から晩まで常にマジックのことで頭がいっぱいで、トランプやコインやらをずっと触っている。
マジック狂レベルになると、トランプを持ったまま寝る、電車の中で練習する、
“パーム”と言われるモノを隠す技法があるのだけど、1日中コインをパームしながら生活してみた!
とかいう、ヤバい人達もいるらしい。(何人かではなく、結構いるらしい)
今までに色んな噂を聞いていたけど、先日初めて電車の中でカードマジックを練習している人を見かけた…
本当にいるんだ〜と凝視していたら
盛大にカードをぶちまけていて、
「落とすな、家でやれ!」って言いそうになったのはここだけの秘密(小声)
とにかくマジックを愛してやまないマジシャンたちは起きている間、手が空いていれば1日中練習をしているそう。きっと8時間くらい平気で練習している気がする。
彼らにとっては練習とも思っていない、無意識の中で起きる自然現象とも言えるだろう。そこにカードがあるならば…。
例えば名刺とかクレジットカードなどのカード類を手にするとそれこそパームしてみたり、カードの技法していたり、これはもはや職業病かもしれない。
私もこれに関しては、しょうがないと言いたい。
これをマジシャンあるあると呼ぶ。
10年間のマジック練習における変化
「シエルさんはどのくらいマジックの練習してますか?」という質問に対する私の答えは
練習は気が向いた時にチャッチャッと…むしろ本番が練習だ!
と言っているくらいマジックの仕事が無ければ、トランプに触れない日もある。身の回りには常にトランプがあるけれども。
とはいえ、私自身も1日に8時間くらい練習していた時期があった!
マジシャンデビュー当時は無我夢中で新作マジックを買っては練習して〜を繰り返し、毎日SHOW作りに励んでいた。数時間のレッスン内で師匠から教わったマジックは事細かにメモを取り、家に帰って速攻練習して、親に披露する。
(2年目くらいから家族がマジックに飽きる現象が多発。これはマジシャン身内あるある)
当時ボランティア団体に属していた私は月に一回開催されるイベントに向けて30分SHOWを毎月作っていた。それを2年間続けた。マジックでいうと200演目くらい披露したかな。(ちなみに毎月衣装も買っていたから、衣装だけでも24着増えた。毎月最低でも5万円はマジック関連の出費があった)
ダンサーとのショーも行っていたので深夜にスタジオを借りて、鏡の前での練習もよくしていた。SHOWアップさせるため、海外のコンベンションに一人で参加するなどステージパフォーマンスを研究。1日中マジックのことを考えていた日々…。
いつの時代↓
当時このカバンお気に入りだったな↓
月日が流れ〜10年経った今…ビックリするくらい練習していない。マジック道具は年に10個買うかな?ってレベル。
ここ数年、フラリッシュ/カーディストリーといったトランプを使ったジャグリングみたいなものは好きで少し練習はしているが、マジックショーの練習という練習は、特殊な仕事の依頼がない限り、ほとんどしていない現状。
練習量が減った理由
マジックを練習しなくなった理由を挙げると、マジックが仕事になったことが大きくあると思う。
マジシャンの仕事にも色々あるが、私の仕事は毎日違う現場でパフォーマンスを披露する出張マジシャンというスタイル。
この場合、1つの30分SHOWのルーティーンができてしまえば、それを繰り返し披露すれば仕事として成立してしまうのである。ただしSHOWとしてしっかり形になるまでは仕事の前日、本番前はしっかり練習をして挑んでいた。
(私の中で奇数回練習すると本番は絶対成功する!といった謎の思い込みあり)
10年間の活動の中で、ステージマジック30分のルーティーンが3パターン、テーブルマジックも30個ほど身に付くと仕事上で新ネタを必要とされることが少なくなっていった。
またこちらはここ数年の変化なのだけど、例えば〇〇を演じてくださいと言われその演目が普段自分が演じているものではなかった場合、〇〇が得意なマジシャンに来てもらうという仕事のスタイルになった。
表舞台に立つパフォーマーでもあり、仕事を振る側の裏方業務が増えたことにより、仕事を選べるようになったからだ。
私は私の作り上げたSHOWをやる!得意分野で勝負して、不得意なものは得意な人に任せる。
マジックは本番で学ぼう
師匠の教えの1つに「マジックは本番で学びなさい」と言われたことがあり、実際これがとても重要であった。
私の場合、普段あまり練習してないとはいえ、数千現場というステージに立ってきた経験がある。
毎日のように現場に出て、1日に何現場も移動してマジックを実演してきた。
マジックは手順を覚え、間違えずにできたから成功!ではなくそれをしっかりとした演目として完成させるには数年はかかると言われている。私の体内感覚でいうと同じ演目を3年くらい演じてようやく安定感のあるマジックになったかな〜と感じる。
どんなに上手に演じることができても、お客さんが楽しんでくれるかはわからない。
会場の空気感、客層、環境、それによって何をどう演じるのかは、練習では学べないことも多い。
若手マジシャンにアドバイスするとしたら、とにかく現場に出ることをオススメしたい。
本番中はびっくりするくらいハプニング起きるから(笑)
何度ピンチを迎えたことか…
古典マジック最強説
実は、今現場で演じているマジックの半分以上はマジシャンデビューした頃の1年間で学んだものだったりする。
最新と言われるマジックをたくさん購入しては、実演には不向きで結局デビュー当時に師匠から教わった古典マジックがレパートリーに戻ってくるのが現状。(マジック道具、買っても9割は使えない説)
最終的に古典マジック最強だなってなる。これもマジシャンあるあるかと思う。どう?
ちなみに私の周りのマジシャンに聞いてみたところ、新人マジシャンたちは時間を気にしたことはないが、やはり1日6時間ほどは練習しているとのこと。練習しているマジックは何かと聞くとやはり古典マジックなのだ。
初弟子は1日1時間半マジック練習をしている様子。最近はコインマジックとファイヤーマジックの練習をしているらしい。演目選びはある程度、私からも伝えるけど基本的には興味があるものを学んでみたら〜?と言っている。
師匠は1日中マジックのことは考えているけど、練習はあんまりしませぇ〜ん、と言っていた。師匠いわく、ある程度基礎ができると練習量は減る、けれども難しい技法を学ぼうとすれば数ヶ月、数年は必要ですね、と。
私がマジックを始めた時のマジックレパートリーは
「どんな環境でも実演しやすいマジック」
を師匠が選び、できる限り短期間の練習で仕事が取れるマジシャンになれるようにと育ててくれた。
私の目標は趣味ではなく、マジシャンとして働きたい・仕事がしたいと目標が明確だったからだ。
マジックはすぐ習得できるものと一生かけてもできないものとレベルの幅が広い。
何を選び、何を学ぶかはマジシャン次第である。
「1日にどのくらいマジックの練習すればいいですか?」という冒頭の質問に対する答えは
あなた次第です!って私は思う。
興味のあるマジックを時間を忘れるくらい、とことん練習してみたら良い
今後の取り組み。新たなSHOW作り
最近新たなプロジェクトと共に、それこそ練習しなくては!と思っていたりもする。
自分用では無いのだけど、新たなSHOWを作ろうと考えているのだ。
これから道具を購入し、基礎を学び、手順・構成を考え、音楽を決め、自分ができるようになったら、若手に教え、若手マジシャンに演じてもらう予定。
今回の演目はサイレントマジックで音楽に合わせたマジック。これを選んだ理由の1つとして若手ほどトークマジックの見せ方は難しいなと感じているからだ。話術は長い時間かけて学ぶとして、最初の第一歩としてこの演目から挑戦し、ステージに慣れていってほしいなという願いを込めて。
今回、マジックの練習について考えてみて、最近のマジック事情が気になり始めた。私自身は古典マジック最強〜イエーイって勝手に思っているのだけど、実際マジック界では新たな動きがあるのかもしれないな〜と。
その辺りはどうなんだろう?ハイテクなマジックとかあるのかな?
ハイテクといえば、自動で揃うルービックキューブが誕生し、マジシャンからも人気だったルービックキューブのマジックの不思議さが弱くなっていたりする現状。映像での不思議も生み出せる時代、テクノロジーの発展と共に今後は物が浮くのが当たり前にもなっていくだろう。
そんな変わりゆく時代の中でマジシャンも変化していかないといけませんね!
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